Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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さかやのワンこう

酒屋のワン公

小川 未明

Leggi 酒屋のワン公 (さかやのワンこう) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 3017 caratteri · 6 schermate

Aozora Bunko

そして、まだ、柔らかな足の骨は、体に過ぎた重みを与えたために曲がったのでした。

彼の歩きつきを笑う、だれがこのことを知りましょう?

しっとりとした、静かな夏の夕暮方であります。圃に立っている、とうもろこしの、大きな垂れさがった葉に腰をかけて、馬追いが、知っているかぎりの唄をうたっていました。

さわやかな風が、中空を吹きわたりました。いつ出たか、まんまるな月が、にこやかに、こちらを見て笑っていました。

「たいへんに精が出るな。」と、月はいいました。馬追いはびっくりして、二本の長いまゆ毛を動かして、声のした空を仰ぎながら、

「あのやさしい、酒屋の小僧さんが、さっきから熱心に聞いていてくれるものですから……。」と、答えたのです。

これを聞くと、月は、心配そうに、林の間から頭を振りました。ちょうど、それと同時でした。

「ワン公、晩方のいそがしいのに、こんなところで、なにを油を売っているのだ。」と、主人のどなり声がすると、つづけさまに、彼の頭をなぐる音がしました。

酒屋の白い犬が子を産みました。

「また、こんなやっかいなものを産みやがった。」と、主人はいって、子供をみんな河へ流してしまいました。