Classici giapponesi con furigana
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やそうざっき・やちょうざっき
野草雑記・野鳥雑記
柳田 国男
Leggi 野草雑記・野鳥雑記 (やそうざっき・やちょうざっき) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.016 caratteri · 284 schermate
絵になる鳥
ような世中になっては、もうカワセミも安閑として、ヒイーなどとは啼いてはいられないのである。
天下の小鳥をことごとく巣箱に保護して見たら、かえって生活闘争は激烈になって来るのではないか。平和とは単に山林に生き残った者の間だけの、差引勘定の名ではなかったか。もしそうだったら今少し考えて見なければならぬ。故にカワセミの問題は今なお未解決である。
絵になる鳥
ある年の五月、アルプという川の岸の岡に、用もない読書の日を送っていたことがあった。氷河の氷の下を出て来てからまだ二時間とかにしかならぬという急流で、赤く濁ったつめたい水であったが、両岸は川楊の古木の林になっていて、ちょうどその梢が旅館の庭の、緑の芝生と平らであった。なごやかな風の吹く日には、その楊の花が川の方から、際限もなく飛んで来て、雪のように空にただようている。以前も一度上海郊外の工場を見に行った折に、いわゆる柳絮の漂々たる行くえを見送ったことがあったが、総体に旅客でない者は、土地のこういう毎年の風物には、深く心を留めようとはせぬらしい。
しかしそれはただ人間だけの話で、小鳥はこういう風の吹く日になると、妙にその挙動が常のようでなかった。