Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きんぞくにんげん

金属人間

海野 十三

Leggi 金属人間 (きんぞくにんげん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 78.616 caratteri · 157 schermate

Aozora Bunko

ばさり。

「うーむ」

ばさりというのは、死体が冷たい手で、警官の横面をなぐりつけた音であった。

「うーむ」という呻り声は、とうとうこらえきれなくなって、その警官が目をまわしてしまったのである。

その警官は、それから三十分ほど後、交代の同僚がやってきたときに発見され、手当をくわえられて、われにもどった。

「おお、気がついたか。しっかりしなくちゃいかんよ。いったいぜんたいどうしたんだ」

同僚が警笛を吹いたので、たちまち宿直の連中がかけつけて、人事不省の警官をとりまいて、元気をつけてやった。

「あーッ、おそろしや。死体が棺の中に起きあがって、ふらふらとこっちへやってきた。そしてわたしをにらんだ。わたしは、死体にくいつかれると思った。おそろしいと思ったら、気が遠くなって、あとのことはおぼえていない」

「なるほど、そういえば、死体が一つたりないが、どこへ行ったんだろう」

死体の行方が問題となって、警官たちはお手のものの捜査を開始した。

しばらくすると、さっき目をまわした警官は、もうすっかり元気をとりもどしたが、行方をたずねる男の死体は、どこにも見あたらなかった。

ふしぎだ。