Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 157.440 caratteri · 313 schermate
お願い申します。
栄より
とこう書いてあるのでした。
「行って見ましょうか親分。両国の西東をひとわたり見て歩いたら見当ぐらいはつくかも知れません」
八五郎はもう張り切った騎士のように、お栄の危難に駆けつける気でいるのです。
「待ちなよ、八。あの女は手籠めや足籠めに驚く柄じゃない、――この手紙に驚いて飛び出した後で、何にか細工をするつもりじゃないかな」
銭形平次は、手紙の中に隠された、謎の意味を読もうとしているのです。
「それにしちゃ、手がまわり過ぎますね、親分」
「お栄はそういう女だよ、――この字は命がけの女の書いた字じゃない。お前の言い草を真似するようだが、一字一字鳴り物入りで所作事をしているよ。第一もう亥刻(十時)だろう、今から両国へ飛んで行ったところで、何が見えるものか」
「するとこの手紙は、どういうことになるでしょう」
八五郎には次第にこの手紙の持つぎまん性が読めてくる様子です。
「真暗な部屋の中に閉じ込められて、こんな手紙が書けるわけもない。それに手紙も墨も悪くないじゃないか」
「すると」
「この家を明けさせたかったのだよ。金太や助十をうまい具合におびき出したが、途中から引返されて、思うままに仕事が出来なかったから、今度はおれ達を追っ払って、何にか細工をするつもりだったんだ」