Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 157.440 caratteri · 313 schermate
凧糸を子供が絡んだのなら糸の端に小石を結んで置く筈はない」
大橋要人も漸くここまではわかります。
「こうまで企んだ仕事では、だれが門に頑張っていてもやられます。決して御門番の手落ちとは申されません」
平次はここで、あの頑固者らしい門番のために一言弁じて置くのでした。
裏門から出た平次は、念入りに四方を見ながら、南小田原町の方へとたどりました。
「何処へ行くんです、親分」
後からついて来た八五郎には、海の水に見入ったり、稲荷の祠を覗いたりする、平次の探索ぶりが呑込めません。
「屋敷の近くには捨てられまいと思ったよ。見るが宜い、八」
平次が指さしたのは、本願寺橋の下、この辺の水はまだ美しかった頃で、満潮の中に深々と沈んでいるのは、猪口に徳利に、皿小鉢に、残り肴の入った岡持、そして流れもやらずに漂う箸や刺身のつまだったのです。
「こいつは親分」
「けさ蔵屋敷へ来て、庭掃きの与吉を殺した女二人の仕業だよ。こんな物を清月に持ち込めば、すぐ化の皮が剥げるから、ここへ投り込んで姿を隠したのだろう」
平次は何もかも見通していたのです。
「何んだって、与吉を殺したんでしょう? 五十両という元を掛けた相手だもの、活かして置きゃ何んかの役に立ったでしょう」