Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 157.440 caratteri · 313 schermate

Aozora Bunko

「もう沢山だよ――同じ伴れ込むんなら、気のきいた夜鷹でも見つけて来るが宜い、畜生ッ」

叔母さんは、表戸をピシャリと締めると、ガチャガチャ鳴らしながら、掛金など掛けている様子でした。

「八五郎親分、私は矢っ張り谷中へ帰りましょう」

女はこの気まずさから逃げ出すように、クルリと背を見せました。

「冗談じゃない。このまま谷中へ帰りゃ、お前の命が危ないじゃないか」

「でも」

お銀は八五郎の追いすがるのを意識するように、何んの躊躇もなく、路地の闇から大通りへ飛び出すのです。

「待ちなよ。叔母はあの通りだから理窟を言ったところで急には折れる人じゃない。――お前の身寄りか知り合いがあるなら、暫らく其処へ落着いて、そのうちにお静姐さんに来てもらって、叔母に頼み込ませるがどうだえ」

八五郎はお銀の側へ近か近かと寄って、その肩をたたこうとしましたが、フト気が付いて手を引っ込めました。お銀の肩が哀れ深く縮んで八五郎の愛撫を誘う風情でしたが、八五郎ツイ今しがた叔母に言われた事を思い出して、この歯を染めた女に馴れ馴れしくする不謹慎さを危ないところで思い止ったのです。

「私は親無し子で育って、金が目当ての嫁にやられました。