Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 157.440 caratteri · 313 schermate

Aozora Bunko

縛られた若い女の、太股を見せてもらうほど、八五郎は図々しくはありませんが、膝の間からこぼれる緋縮緬が、若い八五郎の眼に沁みます。

「じゃ、どうすれば宜いの、八さん。縄を解いて下さるなら、私はどんなことでもするワ」

「黙っていろ、おれは少し用事がある」

「黙って私に四人殺しの毒婦になれというの、八さん。可哀想じゃありませんか」

「うるさい女だ。お前は暫らく隣りの部屋にいるんだ、おれはこのたんすの中が見たい」

「まア」

散々にすねたり絡みついたりするお栄を、八五郎は抱き上げるように隣りの六畳に移しました。

「暫らく我慢するんだ」

丁度誂えたような床柱、それにお栄の身体を厳重に縛って、八五郎はもとの部屋に取って返します。

お栄がツイ今しがたまで、あらゆる抽出しを引っくり返すような大袈裟な捜し物をしていたたんすに、八五郎はその中にこそ、斑組六人男と、盗まれた御用金一万二千両の、重大な秘密が隠されてあるのに違いないと思い込んだのです。

「変なものを出さないで下さいよ、八五郎親分」

お栄はその手を牽制するように、隣りの部屋から声をかけます。

「黙っていろ」

たんすを調べるときは下の抽出しから――、八五郎もそんなことは心得ておりました。