Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

もん

門

夏目 漱石

Leggi 門 (もん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.830 caratteri · 278 schermate

Aozora Bunko

「あなた大変だって云う癖に、ちっとも大変らしい声じゃなくってよ」と御米が後から冗談半分にわざわざ注意したくらいである。その後日ごとの新聞に伊藤公の事が五六段ずつ出ない事はないが、宗助はそれに目を通しているんだか、いないんだか分らないほど、暗殺事件については平気に見えた。夜帰って来て、御米が飯の御給仕をするときなどに、「今日も伊藤さんの事が何か出ていて」と聞く事があるが、その時には「うんだいぶ出ている」と答えるぐらいだから、夫の隠袋の中に畳んである今朝の読殻を、後から出して読んで見ないと、その日の記事は分らなかった。御米もつまりは夫が帰宅後の会話の材料として、伊藤公を引合に出すぐらいのところだから、宗助が進まない方向へは、たって話を引張りたくはなかった。それでこの二人の間には、号外発行の当日以後、今夜小六がそれを云い出したまでは、公けには天下を動かしつつある問題も、格別の興味をもって迎えられていなかったのである。

「どうして、まあ殺されたんでしょう」と御米は号外を見たとき、宗助に聞いたと同じ事をまた小六に向って聞いた。

「短銃をポンポン連発したのが命中したんです」