Classici giapponesi con furigana
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せいどうのキリスト
青銅の基督
長与 善郎
Leggi 青銅の基督 (せいどうのキリスト) di 長与 善郎 (ながよよしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 66.703 caratteri · 133 schermate
ほんに天狗よ。」
「これをごらんなさい。何しろ僕はこんな物を持っているのですからね。」
裕佐はそういいながら、ふところから例の念珠を出して見せた。
「まあ、お前、それは!」
伯母は、内心恐れきっていたものを面と見せられたように目を円くし、たまげたように裕佐の顔とコンタスとを見比べたなり、小じわだらけの耳の根まであかくして、歯のない口をモグモグと動かした。
「は、は、は!」と裕佐は大声で笑った。「僕は鋳物師ですからね。どんな物だって参考に入り用なのですよ。まあ、見てごらんなさい。おもしろいものでしょう。」
遊女君香をいよいよ身うけする段になった時伯母が必ず、強制的に反対しないまでも、必ず喜ばないであろうことをおもうと、彼は今からちょっとこの伯母にいけずをしたくなるのだった。そして彼は恐ろしい疑惧と、絶望の淵に沈んでいる伯母を残したなり、口笛を吹きながら自分の「道場」へと立ち去った。
「おお桑原。あれは悪魔に見込まれたのじゃ。切支丹じゃ。そしてあたしもそれでつかまってともに殺されるんじゃ。」
彼は伯母があとでこうつぶやいて身も世もあらず滅入り込んでいるさまを想像して、心から気の毒に思いながらも、おかしくなってひとり笑っていた。