Classici giapponesi con furigana
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せいどうのキリスト
青銅の基督
長与 善郎
Leggi 青銅の基督 (せいどうのキリスト) di 長与 善郎 (ながよよしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 66.703 caratteri · 133 schermate
」と孫四郎は急にわざとらしく調子を改めていい出した。「おぬしのところに先夜沢野という仁が行きゃせなんだか。」
「沢野。ああ、来たそうだけれど、おれはあわなんだ。」
「そうか。おぬしあの仁知らんかな、もとキリシトファ・フェレラといっていた天国の門番さんじゃが。」
「そうして今では地獄の番犬になり下がった男じゃないか。」
「はは。まあそんなところかもしれぬ。あの踏み絵を発明したのはあの男じゃからな。」
「あの発明も最初はえらいきき目のあったもんじゃが。」と連れの男がいった。「もうこのごろじゃ信者たちは皆こすうなりおったで。なかなかあんなことくらいじゃ手におえんて。」
「いや、それでもな、まんざら役に立たぬでもないさ。何せ、今までんのは紙じゃからな。おおぜいが踏んで踏んづけて、汚ないボロボロになっちまうと、もうゼズスもマルヤもあったもんじゃないわ。何が画いてあるか、てんでわかりゃせんのだから。それを踏んだかてそうひどく気がとがめもせんのじゃ。ただの反古紙を踏むと思えばな。」
「ほんとうにえらい発明だ。」裕佐はいった。「そしてそのえらい発明家を僕に紹介してくれたのは君なんだね。