Classici giapponesi con furigana
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せいどうのキリスト
青銅の基督
長与 善郎
Leggi 青銅の基督 (せいどうのキリスト) di 長与 善郎 (ながよよしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 66.703 caratteri · 133 schermate
」と、もう一人の男がいった。「なに、じき上がっちまわあな、ちったア積もるめえよ。」
「なるほど雪だ。」トボトボと暗い坂道を上っていた裕佐は始めて気がついたようにこうつぶやいて、墨のような重い空を見上げた。チラチラと大きな雪の片々が顔や肩にふりかかるのが彼には快かった。
「お前、金鎚を持って来たか。」また一方の男がきいた。
「そんなもの持って来るもんかな、ばかくせえ。」ともう一人が答えた。
「だがまア、行くだけは行くだ。行って見てだれも来てなかったら帰るのよ。掘ってみましたが何、やっぱり犬の死骸でしたっていやアすむんだからな。」
「ほんとに悪いいたずらをしやがるな。十字架をおっ立っといて猫の死骸をほじくらせやがる。それってえも役人どもが死んじまった者の棺桶をほじくり返してまでしらべるようなしつっこいマネをしやがるからだ。」
「何も死んだ者をしらべるわけじゃねえ。それであとに生き残ってる自家の者をしらべるんさ。だけどまた片っ方も片っ方だ。死骸の頭へ頭陀袋ぐらい掛けられたからってご苦労さんに土ん中の棺桶の蓋をひっぺがしてまではずさなくったってよさそうなもんじゃねえか。