Classici giapponesi con furigana
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あおひげにひゃくはちじゅうさんにんのつま
青髯二百八十三人の妻
久生 十蘭
Leggi 青髯二百八十三人の妻 (あおひげにひゃくはちじゅうさんにんのつま) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.736 caratteri · 28 schermate
猶、ラウール・デュポンは去年の暮に来たきり、その後、一度もやって来ないと書いてあった。
姉の消息を聞きだせるかと思っていたその当のひとまでが所在不明になっている。ジャンヌは考えにあまって、ガムベェの村長の手紙をもって警視庁の人事部へ姉の捜査をねがいに行った。
前年の十月、馬鈴薯袋や防水紙の遮閉幕の蔭で息をひそめていた巴里が、やっとのことで四年という長い暗黒生活から解放されたが、治安状態はまだ闇のままであった。
敏腕な部課員はすべて前線に駆りだされ、捜査局は防諜事務に専念し、各区の自警団とわずかばかりの老年の臨時警官の手で辛うじて治安の最後の線を保持していた状態だったので、捜査局の文書箱には三百件に及ぶ家出人、失踪者の捜索願が積みあげられたままになっていた。
捜査局長は、名探偵といわれたゴロンやギュスターヴ・マセェの弟子のガッファロだったが、三年来、フリードマンという男の捜査請求に手を焼いていた。フリードマン氏の細君の妹にあたるアンヌ・クゥシェという未亡人と当時十七歳になっていたクゥシェ夫人の息子のアンドレェが四年前に消息不明になっている。失踪すべき理由がないのだから、ぜひとも捜査してもらいたいというのである。