Classici giapponesi con furigana
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あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Leggi 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.550 caratteri · 27 schermate
たまらなくなったと見え、亭主も一枚くわわって、注げ注げ、奴、で、一緒になって唄うやら騒ぐやら大乱痴気。
さっきの年嵩の中間、冗くなる酒だとみえ、飯台に片肱を立てながら、
「なア、六平、ここにいるこの五人。それから、すこしお長えのと髯もじゃのふたりのお仲間さん。こうして一杯の酒も呑みあったからにゃア、血をわけた兄弟も同然、そうだろう、六平」
「そうだとも、そうだとも。芳太郎、お前のいう通りだ。まア、一杯飲め」
「おう、その盃を俺にくれるというのか。ありがてえね。……ありがた山のほととぎす、と、いいてえところだが、その盃は貰わねえよ」
「くだらねえことを言わねえで、まア飲め。……それとも、俺のさした盃が気に入らねえというのか」
「ああ、気に入らねえね、気に入りませんよ。手前のような水くせえ野郎の盃は死んだって受けてやらねえんだ」
「また始めやがった。手前は酔うとくどくなる。いってえ、なにが気に入らねんだい」
芳太郎という中間は、いよいよ辰巳上りになって、
「聞きたきゃ聞かせてやろう。曰く因縁故事来歴。友達がいに、ここへズラズラッと並べてやるから耳の穴をかっぽじって、よく聞いていねえ。