Classici giapponesi con furigana
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わし
鷲
岡本 綺堂
Leggi 鷲 (わし) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.476 caratteri · 290 schermate
男は白いシャツを着て、茸のような形をした大きい麦わら帽子をかぶっていた。
「さあ、投げますよ。」と、男は明快な日本語で叫んだ。そうして、こっちの舟を目がけて長い麻縄を投げてくれた。無論、一度ではうまく届かなかったが、二度も三度も根よく投げるうちに、縄のはしは首尾よく舟のなかへ落ちた。高谷君はさらにそれを船端へくくり付けて、一種の曳き舟のようにして堤のきわまで曳きよせてもらった。
「気をつけてください。流されますから。」と、男はまた注意した。
高谷君はその縄の端を立木の根へしっかりと縛りつけて、初めて堤の上に登った。
「よくお出でになりましたね。」と、男は笑いながら挨拶した。かれは三十ぐらいの、体格の逞ましい、元気のよさそうな男であった。
高谷君は自分の身分と目的とを説明すると、男は愉快らしくまた笑った。
「さようですか。まあ、こちらへいらっしゃい。この島にはそうたくさんもありませんが、それでも相当に麻畑があります。わたしがすぐに御案内します。わたしは丸山俊吉という者です。」
かれは日本の人で、三年ほど前からこっちへ来て、日本人と原住民とを合せて七十人ばかりの労働者の監督をしていると言った。