Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おうごんひょう

黄金豹/妖人ゴング

江戸川 乱歩

Leggi 黄金豹/妖人ゴング (おうごんひょう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 153.404 caratteri · 307 schermate

Aozora Bunko

そして、自動車をとめたまま、麹町アパートの明智探偵事務所の窓を、じっと見まもっているのでした。

ヘッド=ライトを消し、車内もまっ暗にしてあるので、そとからは、からの自動車がおいてあるとしか見えません。

「先生、こうして、ぼくたちは、なにを待っているのですか。」

小林少年が、ふしんらしく、小声でたずねました。

「見ていたまえ、いまにおもしろいことがおこるから。あいつは、きっとやってくる。あすの晩まで待たないで、今夜、きっとやってくる。あの、ここから見える客間の窓を、すこし開いておいた。それがさそいのすきだよ。」

明智探偵も、ささやき声で答えました。ふたりとも、自動車のこしかけの前にしゃがんで、からだをかくしているのです。

「でも、黄金豹が書斎まではいって、金庫をあけたら、たいへんですね。宝石は、だいじょうぶでしょうか。」

小林君は、なにもしらないので、心配でしかたがないのです。

「それは、だいじょうぶだよ。あの金庫にはしかけがあるんだからね。」

そして、そのまま、ふたりはだまりこんでしまいました。長い長い時間でした。もう十時をとっくにすぎたでしょう。大通りは、ときたま自動車が通るばかりで、歩いている人はひとりもありません。