Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
おうごんひょう
黄金豹/妖人ゴング
江戸川 乱歩
Leggi 黄金豹/妖人ゴング (おうごんひょう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 153.404 caratteri · 307 schermate
あいつは、いったい、どんなすがたで、どこからあらわれてくるのでしょうか。
警官たちの手にある五ちょうのピストルは、いつでもうてるように、用意されています。いくら魔法使いでも、この厳重な警戒の中に、すがたをあらわすことができるのでしょうか。
「あと五分です。」
巡査部長が、すこし、ふるえ声でいいました。
おおぜいいる部屋の中が、まるで、あきやのように、しいんと、しずまりかえっています。おき時計の、コチコチと秒をきざむ音が、異様にはっきり聞こえるのです。
「あと三分。」
「あと二分。」
「あと一分。」
みんなはもう、石にでもなったように、身うごきもしません。武夫君は、心臓がどきどきしてきました。そっとみんなの顔を見ますと、警官でさえ、青い顔になっていました。ピストルをかまえた手が、かすかにふるえています。おとうさんの園田さんのひたいには、こまかい汗の玉が、うきあがっていました。
「アッ、ちょうど十時だッ。」
巡査部長の高い声が、部屋じゅうにひびきわたりました。
しかし、なにごともおこらないのです。五人の警官が見つめる縁の下には、なにものも、あらわれないのです。