Classici giapponesi con furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Leggi あさひの鎧 (あさひのよろい) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 239.520 caratteri · 475 schermate
こう合槌をうったのは、以前は鎌倉の犬飼いであったが、あやまって長崎高資の犬を、自分の犬が食い殺した咎で、右の手を肘から切り取られたと、自称している老乞食であった。
「ナ、何事も辛抱が大事」
こう老乞食は言い足した。
「秘密のところは見たいものさ」
こう云ってニヤニヤ笑ったのは、先刻から顔へ白布を垂らした、若い女の顔を見ようと、横から覗いたり下から覗いたり、いろいろさまざま苦心したが、一向苦心が酬いられず、女の顔が見られないので、すくなからず心をイライラさせている、武士あがりらしい男であった。
左の手の指が五本ともなかった。
他人の女房をとった咎で、女の良人に私刑されたのだと、自慢らしく云っていた。
「向こうの女の前も見たいが、こっちの女の顔も見たいものだ。えい、いっそ!」
と云ったかと思うと、矢庭に白布をひったくろうとした。
とたんに彼は、
「ワッ」
と叫び、あおのけざまにひっくり返った。
女の懐中から菱形をなした、蝮の首が現われて、彼の手を目がけて延びたからであった。
「やったね、アッハッハッ、とうとうやったね」
「あの大将こいつを知らなかったそうな」
「懲りて二度とはやるまいよ」