Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
いさましいはなし
いさましい話
山本 周五郎
Leggi いさましい話 (いさましいはなし) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 36.835 caratteri · 73 schermate
「――泣くことはない、それでよかったんだよ」
「いいえ、よくはございませんの、それで済まなかったのです、そのときすぐごらんにいれて、よろこんで頂かなければならなかったのでございますわ」
なにか仔細ありげな口ぶりである。玄一郎は黙って妻を見た。松尾は涙を拭き、ふるえる声で静かに云った。
「あなたにはお聞かせしてはならない、黙っているように庫田さまから固くお口止めをされましたけれど、どう考えましても申上げずにはいられません、――口止めをされたということをお含みのうえで、聞いて頂けますでしょうか」
「――云ってごらん」
「今日はじめて庫田さまがうちあけて下さいました、津田さまは、あの事件にはなんの関係もなかった、ただあなたの危難をお救いするために、御自分が主謀者だといって自訴なすったということです」
玄一郎にはすぐには納得がいかなかった。
松尾の話を要約すると、彼が城内押込めになった始終を聞いて、津田庄左衛門はすぐに浪花屋の手代と会い、それが益山たちの企みであることを察した。事件そのものは単純である。しかし益山たちには土地に多くの背景があるから、玄一郎に罪が及ばないとしても、相当ごたごたし紛糾が起こることはまちがいない。