Classici giapponesi con furigana
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おちょうふじん
お蝶夫人
三浦 環
Leggi お蝶夫人 (おちょうふじん) di 三浦 環 (みうらたまき) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 123.730 caratteri · 242 schermate
現に今度の問題の藤井君ともそのために別れたんだから」
「その点御心配御無用だと思います。僕は音楽家としての環さんを尊敬しています。そして音楽家はどういう生活をしなければならないか、ということをよく理解しているつもりです。環さんのような有名な音楽家、これは音楽家に限らず、有名な芸術家はみなそうですが、芸術家は社会の花です、公園の花を手折って書斎の花瓶に活けてはいけないのと同じように、社会の花を、妻だからといって家庭にとじこめることは公徳を無視した封建思想です、芸術に対する大きな冒涜です……」
私は三浦のこの話の途中で感極って泣き出してしまいました。人違いの濡着をきせられたのに、自分自身さえ潔白なら世間の口はどうあろうと構わぬという立派な信念、芸術に対する正しい、そして深い理解、なんていう見上げた方だろう。それまでとかくぐらついていた私の心は一瞬にして決まりました。三浦政太郎との結婚はこうして決定したのでした。
私は世間の口がうるさいので、音楽学校に辞表を出しました。依願免本官、という辞令が出たのは明治四十二年九月十三日でした。明治四十年六月十一日付で東京音楽学校助教授になってから足掛け三年でした。