Classici giapponesi con furigana
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けむりをはかぬえんとつ
けむりを吐かぬ煙突
夢野 久作
Leggi けむりを吐かぬ煙突 (けむりをはかぬえんとつ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.836 caratteri · 28 schermate
もっとハッキリ云うと亡くなった主人なのよ。……主人は亡くなりがけに、自分が生きている間じゅう許さなかった女の楽しみをスッカリ妾に許して行ったんです。そんなにまで主人は妾を愛していたんですの……ですから妾は、そんな遊戯の真似を、この室でするたんびに、主人の霊魂がどこからか見守っていて、微笑していてくれるような気がしてならないのよ」
「……ウ――ム……」と私は唸った。同時に私の頭の中に高く高く積み重なっていた硝子器の山が一時にガラガラガラッと崩れ落ち始めたような気がした。
「……ね。安心なすったでしょう……ホホホホホこれだけ打ち明けたらモウいいでしょう」
未亡人の声が神様のように高い処から響き落ちて来た。
私はブルブルと身ぶるいをした。
眼をシッカリと閉じた。
画帳の上に突伏した。
それから私がドンナ事をしたか順序を立てて書く事が出来ない。
頭がグラグラするほど酔っていたことを記憶している。
何でもカンでも未亡人の云う通りになっていたことを記憶している。
その中に、ただ一つ酔っ払い式の片意地を張って、左右の手にはめた黒い手袋をドウしても脱がなかったので、未亡人から臆病者とか何とか云って散々に冷かされていた事も忘れていない。