Classici giapponesi con furigana
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こどもふどき
こども風土記・母の手毬歌
柳田 国男
Leggi こども風土記・母の手毬歌 (こどもふどき) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 142.761 caratteri · 278 schermate
の感じが蘇って来るのではあるまいか。もしそうだとすると、強いて現在の子どもと母ばかりを追うてあるくにも及ぶまいかと思う。一つの新しい経験は、横浜近くに住む或る一人の女性から、こういう意味のことを私へ言って来られた。自分は亡夫が外国にいた留守の間、二児を連れて伊予の松山に住んでいたが、鹿々何本の遊びは毎日のように子どもが窓の外へ来て遊んだのでよく知っている。ただそれがどういう所作を伴うかは出ても見なかったので言うことができない。当時最も熱心にこの遊戯に参与した二人の子どもに問えばすぐに判るのだが、一人は中支にあり、一人は九州の或る職場に働いているので、今は尋ねてみる方法もないという。すなわち茲にもまた二十年前の子どもとお母様とが、再びその感慨を新たにしているのである。母といた日の悦楽は、老いたる私にさえも蘇ってくる。つまりはこの文章は人のために書いたのではなかった。
「こども風土記」が本の形になって世に遺ると聴いて、改めてまた私は考えて見た。現在の少年少女が老い尽し、彼らの孫曾孫が嬉々として膝の前に遊び戯るるを見る時代には、この一巻の文章は果してどうなっているであろうか。