Classici giapponesi con furigana
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すみだがわ
すみだ川・新橋夜話 他一篇
永井 荷風
Leggi すみだ川・新橋夜話 他一篇 (すみだがわ) di 永井 荷風 (ながいかふう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 44.378 caratteri · 88 schermate
」
「吾輩とは違って今時の若いものは感心だね。」宗匠は言葉を切って、「中学校だっけね、乃公は子供を持った事がねえから当節の学校の事はちっとも分らない。大学校まで行くにゃまだよほどかかるのかい。」
「来年卒業してから試験を受けるんでさアね。大学校へ行く前に、もう一ツ……大きな学校があるんです。」お豊は何も彼も一口に説明してやりたいと心ばかりは急っても、やはり時勢に疎い女の事で忽ちいい淀んでしまった。
「たいした経費だろうね。」
「ええそれァ、大抵じゃありませんよ。何しろ、あなた、月謝ばかりが毎月一円、本代だって試験の度々に二、三円じゃききませんしね、それに夏冬ともに洋服を着るんでしょう、靴だって年に二足は穿いてしまいますよ。」
お豊は調子づいて苦心のほどを一倍強く見せようためか声に力を入れて話したが、蘿月はその時、それほどにまで無理をするなら、何も大学校へ入れないでも、長吉にはもっと身分相応な立身の途がありそうなものだという気がした。しかし口へ出していうほどの事でもないので、何か話題の変化をと望む矢先へ、自然に思い出されたのは長告が子供の時分の遊び友達でお糸といった煎餅屋の娘の事である。