Classici giapponesi con furigana
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すみだがわ
すみだ川・新橋夜話 他一篇
永井 荷風
Leggi すみだ川・新橋夜話 他一篇 (すみだがわ) di 永井 荷風 (ながいかふう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 44.378 caratteri · 88 schermate
すみだ川序
今年花また開くの好時節に際し都下の或新聞紙は上の桜樹漸く枯死するもの多きを説く。ああ新しき時代は遂に全く破壊の事業を完成し得たのである。さらばやがてはまた幾年の後に及んで、いそがしき世は製造所の煙筒叢立つ都市の一隅に当ってかつては時鳥鳴き蘆の葉ささやき白魚閃き桜花雪と散りたる美しき流のあった事をも忘れ果ててしまう時、せめてはわが小さきこの著作をして、傷ましき時代が産みたる薄倖の詩人がいにしえの名所を弔う最後の中の最後の声たらしめよ。
大正二癸丑の年春三月小説『すみだ川』幸に第五版を発行すると聞きて
荷風小史
すみだ川序
わたくしの友人佐藤春夫君を介して小山書店の主人はわたくしの旧著『すみだ川』の限定単行本を上梓したいことを告げられた。今日の出版界はむしろ新刊図書の過多なるに苦しんでいる。わたくしは今更二十四、五年前の拙作小説を復刻する必要があるや否やを知らない。しかしわたくしは小山書店の主人がわたくしの如き老朽文士の旧作を忘れずに記憶しておられたその好意については深く感謝しなければならない。依てその勧められるがままに旧版を校訂し併せて執筆当初の事情と旧版の種類とをここに識すことにした。