Classici giapponesi con furigana
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ひとでなし
ひとでなし
山本 周五郎
Leggi ひとでなし di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.484 caratteri · 38 schermate
「あの人はわるく酔ってましたよ、あいそづかしみたようなことを云ったが、あれは本心じゃあねえ、あれが本心じゃあないということは、旦那にもわかってたんでしょう」と男は康二郎を見た、「あの人をおかみさんにするという気持に変りはないでしょうね、旦那、きめたとおり津ノ正のごしんぞにお直しなさるんでしょうね」
「聞いていたのなら、おわかりだろうが」と彼は答えた、「それは私よりおようの心しだいですよ、あれは慥かに酔っていました、けれども、おようは、どんなに酔っても、心にないことを云う女じゃあありません、私は昔から知っているが、酔って心にもないことを云うような女じゃあ決してありません」
「じゃあ旦那は」と男は云った、「旦那はあの人を放りだすおつもりですか」
康二郎は黙って十歩ばかり歩いた。
「このままみすてるんですか」と男は問い詰めるように云った、「あの人をこのまま放りだしちまうつもりですか、旦那」
康二郎は立停って、男のほうを振向いた、「おようがこう云ったのを聞いたでしょう、――資産があって、旦那旦那とたてられて、どこに一つ非の打ちどころもない