Classici giapponesi con furigana
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ひなゆうはん
ひな勇はん
宮本 百合子
Leggi ひな勇はん (ひなゆうはん) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.468 caratteri · 25 schermate
こんな事を話をさせてはお妙ちゃんが云って居た。そんなにしゃべったりふざけたりしたのは三度ほど行った時の事で、始めてそう云う家に入った時の何となし嬉しい様な恐ろしい様な私は大形のメリンスの着物の袂をキッシリとつかみながら土間に立った。そこへかおを出したお妙ちゃんは、
「マアマアほんまにようきなはった早う御上り、まってたのやから」こう云って私の手をひっぱった。うしお染の横きりの細形の体にはたまらなく似合うのを着てまっかな帯をダラリと猫じゃらしに結んでチャンと御化粧がしてあった。こんな処で見るよりも倍も美くしい様子のお妙ちゃんにひっぱられたまんま三味線や鼓や太鼓のどっさりかけてある部屋を通った、そこには眉の青い丸まげの女が坐っていた。
その女は私のかおを見るともう前あいから知って居る様に軽々すべる様な京言葉でいろんな御あいそを云った。私は袂の先をひっぱりながらだまって笑って居た。そして二階の部屋につれてかれたのだけれ共何となく気がさす様な風で二人きりでお妙ちゃんとする様な話は出来なかった。じきに私は雪駄をつっかけて出てしまった。「もうあんな事へ行くまい二人きりであの橋のわきで話してた方がいいんだもの」