Classici giapponesi con furigana
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みなかみきこう
みなかみ紀行
若山 牧水
Leggi みなかみ紀行 (みなかみきこう) di 若山 牧水 (わかやまぼくすい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 102.087 caratteri · 203 schermate
十月二十日。
二羽とのみ思ひしものを三羽四羽樫鳥ゐたりその紅葉の木に
夜に入ると思いかけぬ烈しい木枯が吹き立った。背戸の山木の騒ぐ音、雨戸のはためき、庭さきの瀬々のひびき、枕もとに吊られた洋燈の灯影もたえずまたたいて、眠り難い一夜であった。
十月二十日。
未明に起き、洋燈の下で朝食をとり、まだ足もとのうす暗いうちに其処を立ち出でた。驚いたのは、その足もとに斑らに雪の落ちていることであった。惶てて四辺を見廻すと昨夜眠った宿屋の裏の崖山が斑々として白い。更らに遠くを見ると、漸く朝の光のさしそめたおちこちの峰から峰が真白に輝いている。
ひと夜寝てわが立ち出づる山かげのいで湯の村に雪降りにけり
起き出でゝ見るあかつきの裏山の紅葉の山に雪降りにけり
朝だちの足もと暗しせまりあふ狭間の路にはだら雪積み
上野と越後の国のさかひなる峰の高きに雪降りにけり
はだらかに雪の見ゆるは檜の森の黒木の山に降れる故にぞ
檜の森の黒木の山にうすらかに降りぬる雪は寒げにし見ゆ
昨日の通りに路を急いでやがてひろびろとした枯芒の原、立枯の楢の打続いた暮坂峠の大きな沢に出た。峠を越えて約三里、正午近く沢渡温泉に着き、正栄館というのの三階に上った。