Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
みなかみきこう
みなかみ紀行
若山 牧水
Leggi みなかみ紀行 (みなかみきこう) di 若山 牧水 (わかやまぼくすい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 102.087 caratteri · 203 schermate
登るともない登りを七時間ばかり登り続けた頃、我等は気にしていた猿ヶ京村の入口にかかった。其処も南に谷を控えた坂なりの道ばたにちらほらと家が続いていた。中に一軒、古び煤けた屋根の修繕をしている家があった。丁度小休みの時間らしく、二三の人が腰をおろして煙草を喫っていた。
「ア、そうですか、それは……」
私の尋ねに応じて一人がわざわざ立上って煙管で方角を指しながら、道から折れた山の根がたの方に我等の尋ぬるM―君の家の在る事を教えて呉れた。街道から曲り、細い坂を少し登ってゆくと、傾斜を帯びた山畑が其処に開けていた。四五町も畦道を登ったけれど、それらしい家が見当らない。桑や粟の畑が日に乾いているばかりである。幸い畑中に一人の百姓が働いていた。其処へ歩み寄ってやや遠くから声をかけた。
「ア、M―さんの家ですか」
百姓は自分から頬かむりをとって、私たちの方へ歩いて来た。そして、畑に挟まれた一つの沢を越し、渡りあがった向うの山蔭の杉木立の中に在る旨を教えて呉れた。
それも道を伝って行ったでは廻りになる故、其処の畑の中を通り抜けて……とゆびざししながら教えようとして、