Classici giapponesi con furigana
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みなかみきこう
みなかみ紀行
若山 牧水
Leggi みなかみ紀行 (みなかみきこう) di 若山 牧水 (わかやまぼくすい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 102.087 caratteri · 203 schermate
葉も日の影を吸い、花びらもまた春の日ざしの露けさを心ゆくまでに含み宿して、そしてその光その匂を自分のものとして咲き放っているのである。徒らに日光を照り反す様な乾いたところがなく、充分にくくみ含んで、そして自ずと光りかがようという趣きがある。それがこの花を少なからず露けくし輝やかにし、咲きこもり咲き静もるという言葉が自ずと出て来ることになるのである。そうして近くから仰ぐもいいが、斯くまた山の高みからあちこちに咲き盛っているのを見渡すのも静かで美しい。一つ一つと飛び飛びに咲いているのがいかにもこの花に似つかわしい。
「海が見えだしました」案内の一人が云った。
「静浦から江の浦の海ですね、そうれ、沼津の千本松原も見えます」
と、も一人がいう。
いつ湧いたともない霞がその入江その松原をうす色に包んでいた。
「オ、富士!」
私は思わず手を挙げた。
ツイ其処から続いているのが箱根の連山、その次ぎが愛鷹山、それらの手前に青々した平野が田方郡の平野、中にうねうねと輝いているのが狩野川、それらを囲む様にして低くごたごたと散らばっているのが城山、徳倉山、寝釈迦山その他で左に寄って高く連っているのが真城、達磨の枯草山であり海の向うにずうっと雪を輝かしているのが赤石山脈の連峰であるとそれぞれに教えられながら、私は暫くは富士のいただき