Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たにしのしゅっせ

むかし むかし あるところに

楠山 正雄

Leggi むかし むかし あるところに (たにしのしゅっせ) di 楠山 正雄 (くすやままさお) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 13.919 caratteri · 29 schermate

Aozora Bunko

そんな人はきいたことがありませんよ」

といいました。浦島はやっきとなって、

「そんなはずはありません。たしかにこのへんに住んでいたのです」

といいました。

そういわれて、おばあさんは、

「はてね」と、首をかしげながら、つえでせいのびしてしばらくかんがえこんでいましたが、やがてぽんとひざをたたいて、

「ああ、そうそう、浦島太郎さんというと、あれはもう三百年も前の人ですよ。なんでも、わたしが子どものじぶんきいた話に、むかし、むかし、この水の江の浜に、浦島太郎という人があって、ある日、舟にのってつりに出たまま、帰ってこなくなりました。たぶんりゅう宮へでも行ったのだろうということです。なにしろ大昔の話だからね」

こういって、また腰をかがめて、よぼよぼあるいて行ってしまいました。

浦島はびっくりしてしまいました。

「はて、三百年、おかしなこともあるものだ。たった三年りゅう宮にいたつもりなのに、それが三百年とは。するとりゅう宮の三年は、人間の三百年にあたるのかしらん。それでは家もなくなるはずだし、おとうさんやおかあさんがいらっしゃらないのもふしぎはない」

こうおもうと、浦島はきゅうにかなしくなって、さびしくなって、目の前がくらくなりました。