Classici giapponesi con furigana
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アンドロギュノスのちすじ
アンドロギュノスの裔
渡辺 温
Leggi アンドロギュノスの裔 (アンドロギュノスのちすじ) di 渡辺 温 (わたなべおん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.168 caratteri · 267 schermate
であるのです。紳士方――左様、なかにはショコラアの様な水夫も大勢いましたが、本当に立派な上流の紳士方も沢山、それは殆ど世界中のあらゆる国籍を網羅して出入していました。
そしてその倶楽部で、「不正を悪くむ紳士方」の毎日やっておられる主な仕事は、ばくち、「麻雀」と呼ぶばくちなのだから面白いではありませんか――僕は間もなく、ショコラアに連れられることなくして勝手に、その薄ぐらい倶楽部の地下室に入り浸って、麻雀に時の過ぎるのも忘れ果てているようになったのでした。
で、もうこの頃はすでに、悪魔の黒犬は僕の背中に噛みついていたのでした。と云うのは、僕たちは毎日々々麻雀をやってお互に、一瞬にして途方もない大尽になるか、それともただ一つ、自殺だけを残して他のすべてを失おうか――と云う全くすさまじい勝負を争っていたのですが、幼い時分からそんな方にはからっきし運のなかった僕であったのに、どうしたものか、この倶楽部に入ってからと云うものは殆ど負らしい負も見ずにとんとん拍子に素晴らしい目にばかり打つかるのじゃありませんか。おかげで思わぬ成金になった僕は浅はかにも、こりゃ大した運が開らけて来たものだ、みんなと一緒に日本へなぞ帰らないでいい事をした――とすっかり有頂天になって喜びました。