Classici giapponesi con furigana
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きなだむら
ゼーロン・淡雪 他十一篇
牧野 信一
Leggi ゼーロン・淡雪 他十一篇 (きなだむら) di 牧野 信一 (まきのしんいち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 27.321 caratteri · 54 schermate
どこの家も長閑な団欒の晩景で、晩酌に坐った親父が将軍の面をかむってみて家族の者を笑わせたり、一つの面を皆なで順々に手にとりあげて出来栄えを批評したり、子供が天狗の面をかむって威張ったりしている場面が見えた。そろいの着物なども出来あがり、壁には花笠や山車の花がかかって、祭りの近づいているけしきはどの家を眺めても露わであった。
「皆な面をもって喜んでいるね。万豊の栗拾いたちが、好くもあんなにそろって面を持出したとおもったが――飛んだ役に立てたものだな。」
「なにしろ玩具なんてものを不断持扱わないので、子供の騒ぎは大変だそうですよ。」
うっかりと夜道を戻って来た酔払いなどが突然狐や赤鬼に嚇されて肝を潰したり娘たちがひょっとこに追いかけられたりする騒ぎが頻繁に起ったりするので、当分の間は子供の夜遊びは厳禁しようと各戸で申合せたそうだった。
三
「水流さんや、お前えもよっぽど用心しねえと危ねえぞ。丸十の繁から俺は聴いたんだが、お前えは飛んだ依怙贔負の仕事をしているってはなしじゃないか、家によって仕事の仕ぶりが違うってことだよ。」
杉十郎は自分に渡された面をとって、裏側の節穴を気にした。