Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かぜのまたさぶろう

ポラーノの広場

宮沢 賢治

Leggi ポラーノの広場 (かぜのまたさぶろう) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 67.062 caratteri · 135 schermate

Aozora Bunko

一郎と耕一とは、あした又あうのを楽しみに、丘を下っておうちに帰りました。

九月三日

その次の日は九月三日でした。昼すぎになってから一郎は大きな声で云いました。

「おう、又三郎は昨日又来たぞ。今日も来るかも知れないぞ。又三郎の話聞きたいものは一緒にあべ。」

残っていた十人の子供らがよろこんで、

「わぁっ」と叫びました。

そしてもう早くもみんなが丘にかけ上ったのでした。ところが又三郎は来ていないのです。みんなは声をそろえて叫びました。

「又三郎、又三郎、どうどっと吹いで来。」

それでも、又三郎は一向来ませんでした。

「風どうと吹いて来、豆呉ら風どうと吹いで来。」

空には今日も青光りが一杯に漲ぎり、白いまばゆい雲が大きな環になって、しずかにめぐるばかりです。みんなは又叫びました。

「又三郎、又三郎、どうと吹いて降りで来。」

又三郎は来ないで、却ってみんな見上げた青空に、小さな小さなすき通った渦巻が、みずすましの様に、ツイツイと、上ったり下ったりするばかりです。みんなは又叫びました。

「又三郎、又三郎、汝、何して早ぐ来ない。」

それでも又三郎はやっぱり来ませんでした。