Classici giapponesi con furigana
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かぜのまたさぶろう
ポラーノの広場
Leggi ポラーノの広場 (かぜのまたさぶろう) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 67.062 caratteri · 135 schermate
『これはきっと颶風ですね。ずぶんひどい風ですね。』
すると支那人の博士が葉巻をくわえたままふんふん笑って
『家が飛ばないじゃないか。』
と云うと子供の助手はまるで口を尖らせて、
『だって向うの三角旗や何かぱたぱた云ってます。』というんだ。博士は笑って相手にしないで壇を下りて行くねえ、子供の助手は少し悄気ながら手を拱いてあとから恭々しくついて行く。
僕はそのとき二・五米というレコードを風力計にのこして笑って行ってしまったんだ。
次の日も九時頃僕は海の霧の中で眼がさめてそれから霧がだんだん融けて空が青くなりお日さまが黄金のばらのようにかがやき出したころそろそろ陸の方へ向ったんだ。これは仕方ないんだよ、お日さんさえ出たらきっともう僕たちは陸の方へ行かなけぁならないようになるんだ、僕はだんだん岸へよって鴎が白い蓮華の花のように波に浮んでいるのも見たし、また沢山のジャンクの黄いろの帆や白く塗られた蒸気船の舷を通ったりなんかして昨日の気象台に通りかかると僕はもう遠くからあの風力計のくるくるくるくる廻るのを見て胸が踊るんだ。すっとかけぬけただろう。レコードが一秒五米と出たねえ、そのとき下を見ると昨日の博士と子供の助手とが今日も出て居て子供の助手がやっぱり云っているんだ。