Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かぜのまたさぶろう

ポラーノの広場

宮沢 賢治

Leggi ポラーノの広場 (かぜのまたさぶろう) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 67.062 caratteri · 135 schermate

Aozora Bunko

」

するとその橙色の女のばけものはやっと気がついたと見えて俄かに泣き顔をやめて云いました。

「これはどうもとんだ失礼をいたしました。あなたのおなりがあんまりせがれそっくりなもんですから。」

「いいえ。どう致しまして。私は今度はじめてムムネの市に出る処です。」

「まあ、そうでしたか。うちのせがれも丁度あなたと同じ年ころでした。まあ、お髪のちぢれ工合から、お耳のキラキラする工合、何から何までそっくりです。それにまあ、なめくじばけもののような柔らかなおあしに、硬いはがねのわらじをはいて、なにが御志願でいらしゃるのやら。おお、うちのせがれもこんなわらじでどこを今ごろ、ポオ、ポオ、ポオ、ポオ。」とそのおかみさんばけものは泣き出しました。ネネムは困って、

「ね、おかみさん。あなたのむすこさんは、もうきっとどこかの書記になってるんでしょう。きっとじきお迎いをよこすにちがいありません。そんなにお泣きなさらなくてもいいでしょう。私は急ぎますからこれで失礼いたします。」と云いながらクラリオネットのようなすすり泣きの声をあとに、急いでそこを立ち去りました。

さてそれから十五分でネネムはムムネの市までもう三チェーンの所まで来ました。