Classici giapponesi con furigana
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いっすんぼうし
一寸法師
江戸川 乱歩
Leggi 一寸法師 (いっすんぼうし) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 96.475 caratteri · 194 schermate
太った男はそれを感じると、一寸洋服の方を見て、すぐ元の姿勢に返った。そして、頭の毛の薄くなった四十男が、何か恥かしそうな嬌態をした。
洋服が突然猿臂を伸ばして――全くえんぴという感じだった――太った男の手をとった。
そして又、しばらくボソボソとささやき合うと、彼等は気をそろえて、ベンチから立上り、ほとんど腕を組まんばかりにして山を下りて行くのだった。
紋三は寒気を感じた。妙な比喩だけれど、いつか衛生博覧会で、ろう細工の人体模型を見た時に感じた寒気とよく似ていた。不快とも、恐怖とも例え様のない気持だった。そしてもっといけないのは、彼の前の薄暗い所で、例の一寸法師が、降りて行った二人の跡を見送りながら、クックッと笑いだしたことだった。(紋三はその異様な笑い顔を、それから後も長い間忘れることが出来なかった)畸形児は小娘の様に手を口に当てて少し身体をねじ曲げ、クックッといつまでも笑っていた。紋三はいくらもがいても逃れることの出来ない、悪夢の世界にとじこめられた様な気持がした。耳の所でドドド……と、遠鳴りみたいなものが聞えていた。
暫らくすると、一寸法師は滑稽な身振りでベンチから降り、ヒョコヒョコと彼の方へ近づいてきた。