Classici giapponesi con furigana
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いっすんぼうし
一寸法師
江戸川 乱歩
Leggi 一寸法師 (いっすんぼうし) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 96.475 caratteri · 194 schermate
密会
書生の山木と小間使のお雪とが玄関まで彼を見送った。その時廊下の小暗い所でお雪が小さな紙切れを明智に手渡したのを、先に立った山木は少しも気づかなかった。
密会
山野大五郎氏は大阪から帰って以来、床についた切りだった。軽度の発熱が続いて、絶えず烈しい頭痛が伴った。医師は流行感冒だといっていたけれど、その発熱の原因が一人娘の三千子の失踪にあることは疑うまでもなかった。大阪行の結果が失望に終った上に、留守中明智小五郎の意外な発見によって、三千子の行方不明が単なる家出なんかでないことが分ってから、彼の懊悩は一層烈しくなった様に見えた。
大五郎氏は家人に顔を合せることを厭った。書生の山木などは、うっかり来客を取次いで、ひどく怒鳴りつけられたりした。店の支配人が店務の打合せにやって来るのさえ、多くは逢わないで返した。その頃主人の部屋へ入る者は、夫人の百合枝と、小間使のお雪が三度の御給仕に出る位のものだった。
山野夫人は、不気味な木箱の贈物を見てから、まるで病人の様になって、居間にとじこもっていた。夕食の時間になっても、茶の間へ顔を出さなかった。小間使のお雪が、心配して度々様子を見に来たけれど、彼女は物もいわないで考え事をしていた。