Classici giapponesi con furigana
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さんしろう
三四郎
Leggi 三四郎 (さんしろう) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 169.765 caratteri · 343 schermate
まさかそれほどの事もあるまい。
三四郎は二階の窓から往来をながめていた。すると向こうから与次郎が足早にやって来た。窓の下まで来てあおむいて、三四郎の顔を見上げて、「おい、おるか」と言う。三四郎は上から、与次郎を見下して、「うん、おる」と言う。このばかみたような挨拶が上下で一句交換されると、三四郎は部屋の中へ首を引っ込める。与次郎は梯子段をとんとん上がってきた。
「待っていやしないか。君のことだから下宿の勘定を心配しているだろうと思って、だいぶ奔走した。ばかげている」
「文芸時評から原稿料をくれたか」
「原稿料って、原稿料はみんな取ってしまった」
「だってこのあいだは月末に取るように言っていたじゃないか」
「そうかな、それは間違いだろう。もう一文も取るのはない」
「おかしいな。だって君はたしかにそう言ったぜ」
「なに、前借りをしようと言ったのだ。ところがなかなか貸さない。ぼくに貸すと返さないと思っている。けしからん。わずか二十円ばかりの金だのに。いくら偉大なる暗闇を書いてやっても信用しない。つまらない。いやになっちまった」
「じゃ金はできないのか」
「いやほかでこしらえたよ。