Classici giapponesi con furigana
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にんげんひょう
人間豹
江戸川 乱歩
Leggi 人間豹 (にんげんひょう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 155.989 caratteri · 311 schermate
豹盗人
ひどいじゃないか。一体だれがこんなまねをしゃあがったんだろ」
「まさか警察じゃないやね」
「明智さんに恨みのあるやつの仕業かもしれない」
「恨みのあるやつっていえば、つまり、人間豹じゃないか」
誰かがそれをいうと、黒山の群衆がシーンと静まり返ってしまった。あまりに恐ろしい、しかも的確な推定であったからだ。
寝静まった真夜中、あのまっ青に光る眼の怪物が、呪いの独りごとをつぶやきながら、黒い風のように歩きまわって、仇敵、明智小五郎の似顔絵を貼りつけて行ったという、そのなんともえたいのしれぬ光景が、人々を心底からゾッとさせたのである。
やっぱりあいつは、浅草公園のどこかの隅に身を潜めていたのだ。もしかしたら別の方面に逃げ出してしまったのではないかという空頼みも仇となった。地元の人々は警察の無能を叫び出した。刑事や青年団員の戸別訪問が又くり返された。だが、その日も別段の収穫もなく暮れて行った。
豹盗人
その夜ふけのことである。
千束町に店を出している、俗に豪傑床屋といわれる大山理髪店の主人が、愛犬の土佐犬を連れて、人気のない浅草公園へ運動にやってきた。
おかみさんは物騒だからといって、さんざん止めたのだけれど、何しろ豪傑と名を取った床屋の親方だから、承知するものでない。