Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
やつがたけのまじん
八ヶ嶽の魔神
国枝 史郎
Leggi 八ヶ嶽の魔神 (やつがたけのまじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 160.664 caratteri · 323 schermate
彼らの長さえ討ち取ったなら、諏訪家に纏わる禍いだけは断ち切ることが出来ようも知れぬ。うむ、そうだ、この一点へ、ひとつ心を集めて見よう」
森閑と更けた城内の夜、別館客座敷の真ん中に坐り葉之助はじっと考え込んだが、
「考えていても仕方がない。味方を知り敵を知るは必勝の法と兵学にもある。これから窃り出かけて行き、水狐部落の様子を見よう」
スッと立って廻廊へ出、雨戸を開けると庭へ出た。城の裏門までやって来ると一人の番人が立っていた。
「どなたでござるな? どこへおいでなさる?」
「拙者は内藤家より使者の者、所用あって城下へ出ます。早々小門をお開けくださるよう」
「はっ」と云って式体したが、「たとえいかなるご仁に致せ、刻限過ぎにござりますれば開門いたすことなりませぬ」
「ほほう、いかなる人といえども刻限過ぎにはこの小門を通行致すことなりませぬとな」
「諏訪家の掟にござります」
「しかるに毎夜その掟を破り他出する者がござるとのこと、何んと不都合ではござらぬかな」
「いやいや決してさような者、諏訪家家中にはおりませぬ」
「いやいや家中の侍衆ではない。ご一門中の立派なお方だ」
「はて、どなたでございましょうや?」