Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

かわいいやま

可愛い山

石川 欣一

Leggi 可愛い山 (かわいいやま) di 石川 欣一 (いしかわきんいち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 98.791 caratteri · 196 schermate

Aozora Bunko

二階――と言ってもアティックだが――に酒の空瓶がゴロゴロしているには驚いた。

日電の小舎に帰ると宮本さんが「今夜、岩魚を御馳走したいが、あいにく昨日の残りが二匹しかいません。重君を案内に釣って来られたらどうです」と言われる。岩魚釣とは面白い、品右衛門の話も思い出す。さァ出かけようと我々三人、重吉のあとをついて行く。もっとも釣竿は四人に対して二本である。

しばらくは若芽の美しい林の中を、雪を踏んで歩く。林がつきて岩になる。岩の下は黒部の水。……あの水の美しさは、只見た人のみがこれを知る……三人から、はるかに後れて、岩をいくつもいくつも越したり、一坪か二坪ばかりの白い砂地に靴のあとをつけたりして行くうちに、ふと、大きな、丸い岩にはらんばいになって、しきりに下の水をのぞいている北沢の姿を発見した。「つれたかい」というと、左手を後に廻して、むやみに振りながら「静かに! 静かに!」と小声でいう。足音を忍ばせて、私も岩に登る。はらんばいになってのぞくと、下は水が物凄いたまりをなして、くるくる渦をまいている。

「あすこにいるだ。」

北沢は岩魚に聞かれると困ると思ったのであろう。