Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.431 caratteri · 428 schermate
、ごくさばさばとしながらいいました。
「さ、参りましょうよ。おひろいではちっとまだ暑うござるが、小者に槍をかつがせておひざもとの町中を歩くのも、にわか大名のようで近ごろおつな道中でござりますからな。ゆっくりと楽しみ楽しみ参りまするかな」
そして、みずから先にたちながら、行き向かったところは、きのうことさら安心させるようなことばを残したままで引き揚げたあの道灌山裏の恒藤権右衛門宅でした。
むろん、敬四郎も伝六も鼻をつままれたような面持ちでしたが、それよりぎょっとなったのは恒藤夫人で、おそるべき右門がみたび案内も請わずに、ぬうとまた訪れたばかりでなく、そこには長いやつを一本伝六にかつがせていたものでしたから、青ざおと青ざめて、震えるくちびるに虚勢を張っているもののごとく、とがめだていたしました。
「白昼許しもなく女こどもばかりの住まいに長物持参で押しかけ、なにごとにござりまするか!」
「いや、どらねこ退治に参ってな」
しかし、右門は相手にもせずに、にやにやとうち笑みながら、伝六からくだんの長槍をうけとると、さッと石突きをふるって毛鞘をはねとばしたと見えたが、えい! とばかり気合いを放つと、意外や、そこの天井めがけて、ぶすりとそのどきどきととぎすまされた九尺柄の穂先を突きさしました。