Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.431 caratteri · 428 schermate
しかし、右門はいかにも伝六の額をたたいて喜んだとおりりゅうとした身なりを整え、まちがいもなく表へやってまいるにはまいりましたが、出がけにふと庭すみの物置きへ立ち寄ると、袋入りのつりざおにすすけきった魚籃を片手にさげながら、ゆうゆうと現われてまいりましたものでしたから、いま額をたたいて喜んだ伝六の口からは、たちまち悲鳴が上がりました。
「こいつだ。だんなのやるこたあ、いつでもこの手なんだからね。ほんとうに人をぬか喜びさせるにもほどがあるじゃごわせんか。なんでげすかい。春先にゃ辰巳の方角につりざおへひっかかる女の子がいるんですかい?」
けれども、これは不平をいう伝六が無理でした。美丈夫なること右門のごとく、道心堅固なることまた右門のごとき、男でさえもほれぼれとするようなその人がらを、よく知っていながら、早まって早がてんをしたほうが悪いので、むろん右門は最初から気晴らしに、すすきでもつりに行こうというつもりでしたから、にこりともせずに伝六の不平をうしろへ聞き流しておくと、さっさと門を外へ出ていきました。
と、その出会いがしらに、ぱったりとぶつかった男がある。