Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.558 caratteri · 480 schermate
朝ははええんだから道草食うなといったじゃござんせんか。つがもねえひとり者がまくらと添い寝をやって、何がそういつまでも恋しいんですかい。お重も、かまぼこも、瓢も、ちゃんともう用意ができているんだ。どこへ行くか知らねえが、今のうちに起きねえと犬に食わしちまいますぜ」
朝雷もけたたましく鳴りだしたのを、
「音がいいな」
軽く受け流してぬっと夜着の中から顔を出すと、おちつきはらいながら不意にいいました。
「その鳴りぐあいじゃ切れ味もよさそうだから、威勢ついでにちょっくら月代をあたっておくれよ」
「な、な、なんですかい! ええ! ちょいと! 人を茶にするにもほどがあらあ、だから、ひとり者をいつまでもひとりで寝かしておきたかねえんだ。無精ったらしいっちゃありゃしねえ。寝ていて月代をそれとは、何がなんですかよ」
「何がなんでもねえよ。じゃいじゃいあたりゃいいんだ、早くしなよ」
「いやですよ」
「じゃ、おいていくぜ。おいら、花見に行くんだからね。それでもいやかい」
「てへへへ……そうですかい! そうですかい! ちくしょうッ。いいだんなだね。なんてまあいいだんなだろうな。あたりますよ! あたりますよ! それならそうと、変に気を持たせねえで、はじめからおっしゃりゃいいんだ。