Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

Leggi 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.558 caratteri · 480 schermate

Aozora Bunko

「なに! お多根どのに兄がござりますとな! 兄はどのような男でござります」

「これもけっしてけっして疑うべき男ではおじゃりませぬ。今は禄に離れまして、この近くに浪人住まいをいたしておりますが、家内の者同様に、ときおり屋敷へも参り、よく気心もわかった善人でおじゃりますゆえ、あれにかぎってはご詮索ご無用におじゃります」

しかし、事実がこれを許さないのです。妹に預けておいた品というなら、兄自身のものでなければなるまいと思われるのに、持ち出していった品々は、妹多根の髪道具らしいもの、化粧用の品々、着物もたしかに二、三枚あいている引き出しの中から抜きとっていった形跡があったので、名人の声がさえました。

「とんだ善人のおにいさまさ。ねえ、大将!」

「フェ……?」

「べっぴんびいきのおまえさんは、さぞ耳が痛いことでござんしょうが、とかく美人と申すしろものが、外面如菩薩、内心如夜叉というあのまがいものさ。まず上等なところでお多根菩薩のやきもちというところかね。そろそろ春菜姫のおめでたが近づいたんで、やはり女は水ものよ、日ごろは忠義たいせつと仕えた主人であっても、目の前でうらやましがらせを聞かされちゃ、お菩薩さまとて番茶の出花だからな、ついふらふらと、やきもちねたみじるこに身をこんがりこがして、何か小細工をやったか、でなくばたいそう