Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.558 caratteri · 480 schermate
「おひざもとからとんだ悲しい科人を出さねばなりませんぞ」
「だれでおじゃりましょう。科人とやらは、だれでおじゃりましょう」
「お多根どのでござります」
「えッ――。でも、あの子が、あの子にかぎってそのような」
「ごもっともでござります。美しい子なら美しいだけに、そのような悪事はいたすまいとお思いでござりましょうが、疑うべき証拠があがってみれば、やむをえませぬ。擬物の男雛をあつらえてこしらえさせたことまでわかりましてござりますゆえ、念のため、お多根どののおへやを拝見させていただきましょうよ」
しかるに、その居室へいってみると、これがはなはだよろしくない。一点の非も打ちどころがないと折り紙ついた当人ならば、万事が整然と行き届いていなければならないはずなのに、器具調度があちらこちらに乱れ散っているばかりか、たんすの引き出しが開いたままになっていたものでしたから、ぴかりと名人の目が光りました。
「お多根どのは、あなたさまがだいぶおほめのようでござりましたが、このふしだらはどうしたのでござります」
「いえ、これはほんの先ほど兄の敬之丞が参って、なにやらお多根に預けた品があるとか申し、捜して持ち帰ったようでおじゃりますゆえ、そのためこのように散らかしたのでおじゃりましょうよ」