Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

こどものかなしみ

号外・少年の悲哀 他六篇

国木田 独歩

Leggi 号外・少年の悲哀 他六篇 (こどものかなしみ) di 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.584 caratteri · 59 schermate

Aozora Bunko

と石井翁は以前の事を思い出した。

「そうなりますかね、早いものだ……。」

「あの時、あなたが、一杯きげんで『雨の夜に日本近くねぼけて流れこむ』をうたって踊った時はおもしろかったがね、ハ、ハヽヽヽヽ」

「ハヽヽ」といっしょに笑ったぎり、河田翁は何も言わない。そしてなんとなくそわそわしている。

三十の年に恩人の無理じいに屈して、養子に行き、養子先の娘の半気違いに辛抱しきれず、ついに敬太郎という男の子を連れて飛びだしてしまい、その子は姉に預けて育ててもらう、それ以後は決して妻帯せず、純然たるひとり者で、とうとう六十余歳まで通して来たのが河田翁の一生である。

このひとり者が翁の不遇の原因をなしたのか、不遇がひとり者の原因であったのか、これをわかつことはできない。

善人で、酒もしいては飲まず、これという道楽もなく、出入交際の人々には義理を堅くしていて、そしてついに不遇で、いつもまごまごして安定の所を得ず今日が日に及んだ翁の運命は、不思議な事としか思えない。

そこで石井の人々初め翁を知っている者はみな『気の毒な人だ』と言い、また不思議なことだと評している。しかし皆々言い合わしたように一致している『理由』