Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こどものかなしみ

号外・少年の悲哀 他六篇

国木田 独歩

Leggi 号外・少年の悲哀 他六篇 (こどものかなしみ) di 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.584 caratteri · 59 schermate

Aozora Bunko

「そろそろ寝ようかと思っているところです。」と私が言ううち、婦人は火鉢のそばにすわって、

「先生私は少しお願いがあるのですが。」と言って言い出しにくい様子。「なんですか。」「六蔵のことでございます。あのようなばかですから、ゆくさきのことも案じられて、それを思う私は自分のばかを棚に上げて、六蔵のことが気にかかってならないのでございます。」

「ごもっともです。けれどもそうお案じなさるほどのこともありますまい。」とツイ私も慰めの文句を言うのはやはり人情でしょう。

三

私はその夜だんだんと母親の言うところを聞きましたが、何よりも感じたのは、親子の情ということでした。前にも言ったとおり、この婦人とてもよほど抜けていることは一見してわかるほどですが、それがわが子の白痴を心配することは、普通の親と少しも変わらないのです。

そして母親もまた白痴に近いだけ、私はますます哀れを催しました。思わず私ももらい泣きをしたくらいでした。

そこで私は、六蔵の教育を骨を折ってみる約束をして気の毒な婦人を帰し、その夜はおそくまで、いろいろと工夫を凝らしました。さてその翌日からは、散歩ごとに六蔵を伴なうことにして、機に応じていくらかずつ知能の働きを加えることにいたしました。