Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

Leggi 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 322.123 caratteri · 643 schermate

Aozora Bunko

「ハハハハそうなっちゃあ敵わない。時に伯父さんどうです。久し振りで東京の鰻でも食っちゃあ。竹葉でも奢りましょう。これから電車で行くとすぐです」

「鰻も結構だが、今日はこれからすい原へ行く約束があるから、わしはこれで御免を蒙ろう」

「ああ杉原ですか、あの爺さんも達者ですね」

「杉原ではない、すい原さ。御前はよく間違ばかり云って困る。他人の姓名を取り違えるのは失礼だ。よく気をつけんといけない」

「だって杉原とかいてあるじゃありませんか」

「杉原と書いてすい原と読むのさ」

「妙ですね」

「なに妙な事があるものか。名目読みと云って昔からある事さ。蚯蚓を和名でみみずと云う。あれは目見ずの名目よみで。蝦蟆の事をかいると云うのと同じ事さ」

「へえ、驚ろいたな」

「蝦蟆を打ち殺すと仰向きにかえる。それを名目読みにかいると云う。透垣をすい垣、茎立をくく立、皆同じ事だ。杉原をすぎ原などと云うのは田舎ものの言葉さ。少し気を付けないと人に笑われる」

「じゃ、その、すい原へこれから行くんですか。困ったな」

「なに厭なら御前は行かんでもいい。わし一人で行くから」

「一人で行けますかい」

「あるいてはむずかしい。