Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

Leggi 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 322.123 caratteri · 643 schermate

Aozora Bunko

雪江さんの御話がすんでから」と賺かして見る。坊ばはなかなか聞きそうにない。「いやーよ、ばぶ」と大きな声を出す。「おお、よしよし坊ばちゃんからなさい。何と云うの?」と雪江さんは謙遜した。

「あのね。坊たん、坊たん、どこ行くのって」

「面白いのね。それから?」

「わたちは田圃へ稲刈いに」

「そう、よく知ってる事」

「御前がくうと邪魔になる」

「あら、くうとじゃないわ、くるとだわね」ととん子が口を出す。坊ばは相変らず「ばぶ」と一喝して直ちに姉を辟易させる。しかし中途で口を出されたものだから、続きを忘れてしまって、あとが出て来ない。「坊ばちゃん、それぎりなの?」と雪江さんが聞く。

「あのね。あとでおならは御免だよ。ぷう、ぷうぷうって」

「ホホホホ、いやだ事、誰にそんな事を、教わったの?」

「御三に」

「わるい御三ね、そんな事を教えて」と妻君は苦笑をしていたが「さあ今度は雪江さんの番だ。坊やはおとなしく聞いているのですよ」と云うと、さすがの暴君も納得したと見えて、それぎり当分の間は沈黙した。

「八木先生の演説はこんなのよ」と雪江さんがとうとう口を切った。「昔ある辻の真中に大きな石地蔵があったんですってね。