Classici giapponesi con furigana
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あづまばし
問はずがたり・吾妻橋 他十六篇
永井 荷風
Leggi 問はずがたり・吾妻橋 他十六篇 (あづまばし) di 永井 荷風 (ながいかふう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 75.586 caratteri · 159 schermate
八幡行のバスがあるんですよ。それに乗って相川ッて云う停留場で下りて、おききになればすぐ分ります。百姓している家です。」
「その中お尋ねしましょうよ。」
「洲崎前の郵便局に少しばかりですけど、お金が預けてあるんですよ。取れないもんでしょうか。」
「取れますとも。何処の郵便局でも取れます。罹災者ですもの。通帳があれば。」
「通帳は家の人が持って行ったきりですの。」
「それァ困ったな。でも、いいでさ。あっちへ行った時きいて上げましょう。」
「済みません。いろいろ御世話さまです。」
「これから今日はどっちの方面です。」
「上野の方へでも行って見ようかと思っています。広小路から池の端の方はぽつぽつ焼残ったとこもあるそうですから。」
「じゃ、一ッしょに一廻りして見ようじゃありませんか。下谷も上野寄りは焼けないそうですよ。」
時候もよし天気もよし。二人は話しながら焼け残った町々を売りあるくと、案外よく売れて、山下に来かかった時には飴はいつか残り少く、箒は一本もなくなり、笊が三ツ残ったばかりであった。停車場前の石段に腰をかけて二人は携帯の弁当包をひらき、またもや一ッしょに握飯を食べはじめた。